徹夜で働いた場合の割増賃金ってどうなるんですか?
この質問に答えるには「時間外労働の割増率」に関する知識が必要です。
この部分は「第17号 時間外労働と休日労働の割増賃金の話」でも解説していますので一度ご覧頂いて、ここでは再度簡単に整理した上で、今回のご質問である「徹夜で働いた場合」に関してもシュミュレーションしてみましょう。
時間外労働の割増率
まず「法定内」と「法定外」という意味を理解しましょう。ここでいう「法定」とは【法定労働時間】をさしていて、法定労働時間とは「1日8時間、週40時間」のことを言います。これを超えれば「法定外」、越えなければ「法定内」ということです。「法定内」の場合は基本的に、割増不要となります。
割増率 | 解説 | ||
法定内 | 時間外労働 | ×1.0 | 割増不要。会社の規定によっては割増手当を支給するケースもある。 |
法定外 | 時間外労働 | ×1.25 | 1日8時間、週休2日の会社では、法定休日以外の休日労働は法定外時間外労働になる。 |
深夜労働 | ×0.25 | 22時~翌5時までの時間帯の労働。この時間帯が法定外時間外労働と重なる場合は、法定外時間外労働と合算した×1.5で計算する。 | |
休日労働 | ×1.35 | 法定休日(週1日または4週4日の休日)の労働。会社によっては会社休日に対して割増手当を支給するケースもある。 |
徹夜勤務の場合の割増賃金(割増率のシミュレーション)
徹夜で勤務した場合に考えられるケースをシュミュレーションしてみましょう。例1は「休日が絡まない平日の徹夜」、例2は「休日を絡んだ徹夜」のケースです。労働時間の考え方は「暦日」が原則ですので、24:00を過ぎれば翌日と考えますから、翌日が法定休日であれば休日労働になります。